詐欺師との遭遇

さて、軍事博物館を見終わり、昨日中に入れなかったアヤソフィアの前まで行くと、観光客から「写真を撮ってくれないか?」と話しかけられた。まあ、このぐらいはよくあるやり取りなので素直に応じ、お前も撮ってやると言われたのでアヤソフィアをバックに撮影。
ほな行くか…と思った矢先、彼は「お前日本人か?俺昔日本で働いてたことあるよ」と言うではないか。
どうやら彼は北キプロス出身のエンジニア。日本の鹿島建設で1年働いた経験があり、今はドバイで働いている。今日は商用で来たついでに観光している…という、設定。
コイツは詐欺師である。
トルコ(特にイスタンブール)では、こういった詐欺の手法が流行っている。内容としては、この様に接触した後、せっかくの出会いだし一緒に飯でも行こうと誘い、その後キャバクラのようなぼったくりバーに連れて行かれる…というもの。
事前に学習していたので何となく察せたが、ここで気になる疑問が生じる。
ついて行ったらどうなるのか?
そう、ついて行ったとてぼったくりバーに入店しなければ良いだけのこと。それまで害はないのでは?と考えた自分は、どうせこの後用事無いし暇だということで試しに乗ってみることに。もしかしたらワンチャンただのいい人説もある(ない)。
意外と普通?
「オススメの店があるんだ」と連れられて入ったのはガラタ橋の下にある店。入口に値段が書いてなかったら適当に断ろうと思ったが、普通の店だったのでそのまま入店。


ここではオススメしてもらったトルコ料理とトルコの地ビール「エフェス」を頂いた。ビールは飲みやすく、料理も名前は忘れてしまったが普通に美味かった。
値段は500TL≒2300円(詐欺師の飲んでいたラクの値段も含めて)。まあ、観光地価格といったところか。
支払おうとすると、「いや、ここはオレが払うよ」と。トルコ版マイナンバーカードのようなものを取り出し、支払いを済ませていた。クレカと個人カードが紐づけられているのは進んでいるなあと勝手に感心。
さて、ここからが本番だ。
案の定

先の店を出た後は、新市街方面へ。自分がホテルをタクシムの方に取っていることを伝えたので、近くがいいだろ?ということでそのあたりのバー(ぼったくり)を選んでくれたのか。
昨日歩いたイスティクラル通りをタクシム方面へ戻り、広場まであと500m辺りの所の路地を右折。どうやら着いたらしい。
店の外見は看板もなく、いかにも怪しい雰囲気の入口。これは間違いない!と思い、「ちょっと用事思い出したから帰るわ」と伝えた所、それまでフレンドリーだったのが豹変。
「奢った分返せ」は勿論のこと、「お前に店を紹介してやったんだからその紹介料をくれ」、「助けてやっただろ」(何を?)など、とにかく金をせびり始める。はあ…。
とりあえずさっきの店の飲食代全額(そいつ分の酒代100TL含む)を払い去ろうとしたところ、ポーチを引っ張られ止められたので、財布の中身を見られ追加の200TL。運良くそもそも現金をほぼ持っていなかった(日本円もホテルにおいてきた)のでそれ以上の追及はされず、解放された。
あとは詐欺師が写っている写真を全て消すよう要求された。万が一自分が警察に被害届を出されたら困るから、そのためのケアといったとことか。
教訓
という訳で無事700TL≒当時で3400円を毟り取られた訳ですが、「イスタンブール ぼったくり」でGoogle検索すると、「ぼったくりバーで何十万円やられた」、「クレカのキャッシング機能で無理やり支払わされた」…など、痛々しい経験談が多数。
その点、自分はこの被害額で済んだので、まあ良い勉強代かなと思うことにした。
これを読んでいる方にお伝えしたいのは、「知らない人にはついていかない」と口酸っぱく義務教育で教わった通り、日本でも街中で話しかけられて、その人と飲みに行くなんてことはないだろう。だから、海外は特別!なんてことは当然あり得ない。海外に来て浮かれている人間や、一人旅で孤独な人間のそういった心情につけ入るのが奴らの常套手段だ。でも、異国の地でフレンドリーに話しかけられるのが嬉しいのは分かる(学んでない)。
他にもイスタンブールでは靴磨きのブラシを落として拾ってやると、「感謝の気持ちとして靴を磨かせてほしい」と磨かれた後、法外な値段を要求される詐欺や、今回と同じような手口でバーではなく絨毯屋に連れ込み、市場価格の数倍する絨毯を買わせる「絨毯詐欺」などが流行っているらしい。
いずれにせよ、海外に行く時はその国で流行っている詐欺の手法を勉強しておくと予防になって良いかもしれない。
また、ぼったくりバーを楽しんだ後、外に出た瞬間逃走することで見事無銭飲食を完遂するといったパワープレイの事例もネット上では見られた。度胸ある人はどうぞ。
以上、イスタンブールの詐欺師についての体験レポでした。
面倒事には巻き込まれない方が良いぞ!



コメント
楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。私の体験談を書かせていただきます。私は2015年に9回目のトルコ訪問した際、日本帰国前日の夜1人でブルーモスク前の広場でチャイを飲んでいました。すると1人の男性が私に「すみません、写真を撮ってもらえますか?」と英語で声をかけてきました。このあと多分一緒に飲みに行きましょう、と誘われ店の人もグルになっているぼったくりバーにつれていかれる、という手口は当時から有名だったので、「うーん、ついに私にも声がかかった」と嬉しくなり、とりあえず写真を撮ってあげました。以下彼と私の会話です。前半は英語です。
彼:(写真撮ってくれて)ありがとう。日本人ですか? 1人ですか?
私:そう、1人なんですよ。あなたも1人ですか? どこからいらしたんですか?
彼:私も1人なんですよ。イタリアから来ました。初めてのトルコ旅行、1人で寂しいので一緒に飲みに
行きませんか?
私:(心の声:来た来たあー、まんま詐欺師じゃん)
(以下からはトルコ語)
英語がよくわからないのでここからはトルコ語で話していいですか?
彼:もちろんいいですよ。いっしょに飲みに行きませんか?
私:あなたさっきイタリアから来た、って言ったのになぜトルコ語がわかるんですか?
彼:いや、昔トルコに住んでたことがあるから・・・・・
私:トルコに住んでトルコ語もしゃべるなら友達くらいいるでしょ?それでなぜ見ず知らずの私を飲みに
誘うんですか?たぶん今から行こうとしている店はちょっと飲んだだけであなたもびっくりするくら
いものすごく高いんでしょう?そしてあなたも半分払うから私にも半分払うように言うでしょ?
でもその店の人はあなたの仲間でしょ?あなたはイタリア人ではなくトルコ人でしょ?どう、あって
ますか?
彼:……いや行きたくないならいいよ(と言って去って行った)。
以上です。今思い出しても笑いたくなる体験でした。長文失礼しました。
いえいえ、こちらこそ楽しくお読みいただけたなら幸いです!こういう時に現地の言葉が話せるとやっぱり強いですね笑
私は初めての海外一人旅だったうえ、トルコ語どころか英語も怪しいレベルだったので、(これはもしかして…!)と思いながらも半信半疑でついて行ってしまいました。
それにしても、そんな昔から有名な話だったんですね。未だにこの手口が行われているということは、やはりまだまだ日本人相手に通用しているからでしょうねえ…
Reetzさん、ご返信ありがとうございます。ユーラシア大陸横断決行中、現在はアルメニアですか?健康に気を付けて旅を続けてください。私は今は仕事が忙しくて全然日本を離れることができず大好きな外国旅ができずにいる今日この頃です。(私の分まで?)外国を満喫して下さい。あまりブログ更新できない状況とのことなので過去ブログを楽しませていただきます(笑)
はい、現在もアルメニアのエレバンに滞在中です。
長期旅行が初めてかつ寒い地域ばかり通っているので体調を崩しがちですが、無理せず進みたいと思います。
また、お仕事の方大変お疲れ様です。いつか落ち着いてまた旅に出られると良いですね!
中々更新できていない当ブログですが、楽しんでいただけると幸いです。