イスタンブールで詐欺師について行くとどうなるのか?【23-24年末年始トルコ旅#9】

詐欺師との遭遇

さて、軍事博物館を見終わり、昨日中に入れなかったアヤソフィアの前まで行くと、観光客から「写真を撮ってくれないか?」と話しかけられた。まあ、このぐらいはよくあるやり取りなので素直に応じ、お前も撮ってやると言われたのでアヤソフィアをバックに撮影。

ほな行くか…と思った矢先、彼は「お前日本人か?俺昔日本で働いてたことあるよ」と言うではないか。

どうやら彼は北キプロス出身のエンジニア。日本の鹿島建設で1年働いた経験があり、今はドバイで働いている。今日は商用で来たついでに観光している…という、設定

コイツは詐欺師である。

トルコ(特にイスタンブール)では、こういった詐欺の手法が流行っている。内容としては、この様に接触した後、せっかくの出会いだし一緒に飯でも行こうと誘い、その後キャバクラのようなぼったくりバーに連れて行かれる…というもの。

事前に学習していたので何となく察せたが、ここで気になる疑問が生じる。

ついて行ったらどうなるのか?

そう、ついて行ったとてぼったくりバーに入店しなければ良いだけのこと。それまで害はないのでは?と考えた自分は、どうせこの後用事無いし暇だということで試しに乗ってみることに。もしかしたらワンチャンただのいい人説もある(ない)。

意外と普通?

「オススメの店があるんだ」と連れられて入ったのはガラタ橋の下にある店。入口に値段が書いてなかったら適当に断ろうと思ったが、普通の店だったのでそのまま入店。

ここではオススメしてもらったトルコ料理とトルコの地ビール「エフェス」を頂いた。ビールは飲みやすく、料理も名前は忘れてしまったが普通に美味かった。

値段は500TL≒2300円(詐欺師の飲んでいたラクの値段も含めて)。まあ、観光地価格といったところか。

支払おうとすると、「いや、ここはオレが払うよ」と。トルコ版マイナンバーカードのようなものを取り出し、支払いを済ませていた。クレカと個人カードが紐づけられているのは進んでいるなあと勝手に感心。

さて、ここからが本番だ。

案の定

先の店を出た後は、新市街方面へ。自分がホテルをタクシムの方に取っていることを伝えたので、近くがいいだろ?ということでそのあたりのバー(ぼったくり)を選んでくれたのか。

昨日歩いたイスティクラル通りをタクシム方面へ戻り、広場まであと500m辺りの所の路地を右折。どうやら着いたらしい。

店の外見は看板もなく、いかにも怪しい雰囲気の入口。これは間違いない!と思い、「ちょっと用事思い出したから帰るわ」と伝えた所、それまでフレンドリーだったのが豹変。

「奢った分返せ」は勿論のこと、「お前に店を紹介してやったんだからその紹介料をくれ」、「助けてやっただろ」(何を?)など、とにかく金をせびり始める。はあ…。

とりあえずさっきの店の飲食代全額(そいつ分の酒代100TL含む)を払い去ろうとしたところ、ポーチを引っ張られ止められたので、財布の中身を見られ追加の200TL。運良くそもそも現金をほぼ持っていなかった(日本円もホテルにおいてきた)のでそれ以上の追及はされず、解放された。

あとは詐欺師が写っている写真を全て消すよう要求された。万が一自分が警察に被害届を出されたら困るから、そのためのケアといったとことか。

教訓

という訳で無事700TL≒当時で3400円を毟り取られた訳ですが、「イスタンブール ぼったくり」でGoogle検索すると、「ぼったくりバーで何十万円やられた」「クレカのキャッシング機能で無理やり支払わされた」…など、痛々しい経験談が多数。

その点、自分はこの被害額で済んだので、まあ良い勉強代かなと思うことにした。

これを読んでいる方にお伝えしたいのは、「知らない人にはついていかない」と口酸っぱく義務教育で教わった通り、日本でも街中で話しかけられて、その人と飲みに行くなんてことはないだろう。だから、海外は特別!なんてことは当然あり得ない。海外に来て浮かれている人間や、一人旅で孤独な人間のそういった心情につけ入るのが奴らの常套手段だ。でも、異国の地でフレンドリーに話しかけられるの嬉しいのは分かる(学んでない)。

他にもイスタンブールでは靴磨きのブラシを落として拾ってやると、「感謝の気持ちとして靴を磨かせてほしい」と磨かれた後、法外な値段を要求される詐欺や、今回と同じような手口でバーではなく絨毯屋に連れ込み、市場価格の数倍する絨毯を買わせる「絨毯詐欺」などが流行っているらしい。

いずれにせよ、海外に行く時はその国で流行っている詐欺の手法を勉強しておくと予防になって良いかもしれない。

また、ぼったくりバーを楽しんだ後、外に出た瞬間逃走することで見事無銭飲食を完遂するといったパワープレイの事例もネット上では見られた。度胸ある人はどうぞ。

以上、イスタンブールの詐欺師についての体験レポでした。

面倒事には巻き込まれない方が良いぞ!

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