日本でも根強い人気を持つ公営競技・ギャンブルである競馬。私も父親の影響で、小さいころから競馬場に連れていかれ、今でもたまに嗜むようになってしまった。
休日にくたびれた中年男性や暇な老人が朝から競馬新聞を片手にヤジを飛ばす…そんな光景が全国各地の競馬場で見られる競馬であるが、元々は貴族の娯楽としてイギリスで生まれたものである。
JRAの広告戦略の成功か、はたまた某スマホゲームの影響のおかげか。今日では競馬というコンテンツはかなり市民権を得たように思える。
そんなイギリス生まれの文化は大体植民地に輸出されていくため、香港でも1846年にハッピーバレー競馬場が開設、そして現在香港スプリント等のGⅠレースが行われている沙田競馬場が1978年に建設され、今に至る。
今回はそんな香港初の競馬場であるハッピーバレー競馬場に行ってきたので、現地の雰囲気や馬券の買い方などを紹介できればと思います。
入場
こちらがハッピーバレー競馬場の入口。前の予定(輕鐵の撮影)が思ったより長引いたのと、トラムが待っても全く来ず、市街地から結局歩いてきたので、既にすでにレースが始まっていた。
入場料がかかると聞いていたが、パスポートを見せるとタダで入ることができた。
中は出店や生演奏で賑わっており、物凄い盛り上がり。
それよりも気になるのがスタンドの形状とサイズ。デカすぎる。東京競馬場でもこんな規模のスタンドじゃなかったような。
摩天楼の明かりの中にひと際輝くハッピーバレー競馬場のターフ。日本の競馬場は基本的に郊外にしかないので、こういった光景は物凄く新鮮。
馬券の買い方
さて、いざ馬券を購入してみることに。
カジノや公営競技といったあらゆる賭博が禁止されている中国本土とは異なり、ここ香港では馬券を購入することが可能だ。
このように、日本でもお馴染みのマークシートや有人窓口での馬券販売もあるが、おすすめはこれから紹介する「現金券」を使った馬券の購入だ。
現金券の購入
建物に入ると、現金券の購入窓口があるので、そこで現金を窓口の人に渡すと、専用の機械で馬券が購入できるキャッシュバウチャーになって帰ってくる。
現金券の仕組みとしては、例えば$200の現金券を投入し、単勝に$10賭けた場合は、$190の現金券となって再び機械から出てくる…といった感じ。この制度、最初にこの日使う金額を決められるし、使い過ぎ防止にもなるかも?
自動販売機での購入
現金券を入れると、このように何に投票するかの選択画面になる。当然今回は競馬目的で来ているので、一番左の「賽馬」を選択。
するとこのように、馬場やレース番号、馬券の種類等を選択する画面になるので、ここから自分の購入したい方式をタッチして選んでいく。
マークシートよりも直感的で初心者でもかなり操作しやすいと思う。
馬券(投票方式)の種類
香港競馬には、日本でお馴染みの馬連や三連単の他、逆に日本には存在しない多彩な投票方式が存在する。
日本語と広東語では全然表記が違うが、一応このように対応している。
続いて、香港特有の投票方式を紹介。
・・・というように、先に述べた通りであるが、香港では投票方式が非常に多岐に渡る。事前に投票方式を理解していないと、現地に行っても広東語・英語表記しかないのでちんぷんかんぷんだろう。実際私は投票制度が良く分からないのと、単純にロマンを求めて四連複しか買っていなかったが。
ちなみに、香港ジョッキークラブのアカウントを作れば、このようにアプリから投票もできるそうだ。
予想するにあたって
投票の方法が分かったはいいが、肝心の投票をするには予想が不可欠だ。
建物内にはこのように次のレースの出走馬、オッズが表示されているモニターがあるが、オッズだけでは予想は厳しい。
そこで、活用したいのがこれ。
1階建物内のインフォメーションセンターに置いてある「i RACE」という冊子。
表紙にはHK$20≒400円と書いてあったが、タダで持って行っていいよとのことだった。これが恒常的な対応なのかは不明。
中身を開くと、このように予想されるレース展開から、それぞれの馬について能力や一口コメント、直近7レースの戦績まで様々な情報が網羅されている。そして何よりも英語版が用意されているのが嬉しい。
これでも物足りないと思うガチ勢の諸氏におかれては、ぜひ現地の競馬新聞を購入されたい。広東語が中心だそうだが、英語版のものもそこそこあるそうだ。
レースを楽しむ
予想と投票ができれば、あとは馬券を持って叫び散らすだけ。
眼前で直線コースを見られるポジションは早々に埋まってしまうので、購入はお早めに。
事前に予約すればスタンド席などでの観戦も可能。今回私は利用しませんでしたが、今度はのんびりと座席で観戦するのもいいなあ。
そして発走時刻。
1600m以上のレースでは、スタート後はホームストレッチを抜ける。
2コーナーを曲がり、バックストレッチに入ると馬の様子が分からなくなるが、ターフビジョンで様子を確認できる。
残りの距離が細かく確認できるのがイイネ!
そして最終コーナーを曲がり、300mちょっとの短い直線で熱い攻防が繰り広げられるのだ。
やはり、ナイター競馬は昼間の開催と違った雰囲気があって良い。
レース終了後はこのように結果が映し出される。
四連複ばかり買っていた私は結局この日は的中無しだったので、払い戻しの方法は解説できません。不甲斐なくて申し訳ない。
という訳で、香港競馬の紹介でした。次は当てるぞ!
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