ベルリン・6月17日通りとウンター・デン・リンデンを歩く(後編)【ドイツ・フランス卒業旅行#9】

ウンター・デン・リンデン

ウンター・デン・リンデン」とはブランデンブルク門から伸びるベルリンの目抜き通り。「菩提樹の並木道」という意味を持つこの通りには、政府機関や歴史的建造物が立ち並びます。当時はそんなこと気にせずさっさと歩いて行ってしまいましたが…

通りを歩いていくと「博物館の島」と呼ばれるエリアに入ります。美術館や劇場などが林立し、とてもじゃないが1日では回り切れないこの場所で、私たちが選んだのは…

ドイツ歴史博物館

ということで、ドイツ歴史博物館に来ました。負けたと書くだけでこの厚さ?

ちなみに、本館は改装工事中で入れなかったので、別館の方へ(「地球の歩き方」によると、2025年末まで本館は改装工事中とのこと)。受付で料金を払い(クレカ可)、入館証の代わりになるシールを服に貼って中へ。展示ゾーンへ入る前にロッカーやハンガーがあるので身軽な状態で楽しむことができます。

中は主に近代ドイツ(プロイセン王国期)から現代に至るまでの歴史が、写真と当時のプロパガンダポスター等で解説されておりました(解説はドイツ語と英語あり)。教科書で見たことあるような出来事をドイツ本国の記述で見られることに感動。

ただ、軍事的な展示はあまりなかったので、そのあたりの展示を見たい方は、本館がリニューアルオープンした後に行ってみると良いかもしれません(ガイドブックやTwitterを見る限り、本館の方が充実した展示になってそう)。
ちなみに、別館の方は定期的に特別展等で展示が変わったりするそうな。

歴史博物館を出た後はまた大通り沿いに東へ。

カリーヴルストの屋台があったので腹ごしらえに少し休憩。

中央駅にあるCurry36とはまた違った味わいで、これも美味い。パンも付いてきたのでケチャップとカレーパウダーを余すことなく味わうことができます。

シュプレー川河畔周辺

ベルリン大聖堂、テレビ塔と、次々見所が現れます。この通りは歩いていて飽きませんね。

ブランデンブルク門は当の昔に通過しているので、ここは旧東ベルリン。東側諸国のイメージと言えば、地味、無骨、時代遅れ…というイメージですが、このテレビ塔は違います。

現代の都市の景観にも溶け込むようなその先進的なデザインは、1969年に建てられたもの。当時の東ドイツの威信をかけて建築され、高さは365m(アンテナで今は3m伸び、368m)。西ベルリンから見ていた人は度肝を抜かれたことでしょう。

ちなみに、当時の西ベルリン民からは”Telespargel(アスパラガスの茎)”と馬鹿にされていたらしい。悲しいかな。

そんな東ドイツの威信をかけたテレビ塔の前には社会主義の父・マルクス(左)とそのお友達エンゲルス(右)の銅像が堂々と鎮座。

2人が共著で出版した「資本論」では、資本主義から階級闘争による社会主義・共産主義へ至る必然性を説き、その思想は一時世界の半分を支配しました。

そんなこの2人ですが、生まれは現ドイツのプロイセン王国。そのゆかりからか、現在でも親しまれている…のかな?

さて、ここからはイーストサイドギャラリーを目指して歩いていきます。

右に見える落書きがたくさん書かれた壁を見て、これがベルリンの壁かあ、と思いながら歩いていたのですが、たぶん違う。

ドイツ、というかヨーロッパ諸国に見られるとは思うのですが、とにかく壁や塀への落書きが多い。そりゃ日本でも見かけますが、そんな比ではありません。

鉄道に乗っていると、車窓に流れる防音壁に描かれた色とりどりの落書きが、ドイツ各地で乗客を楽しませてくれますよ。

イーストサイドギャラリー

しばらく歩いてようやく本物のベルリンの壁を利用した「イーストサイドギャラリー」に到着です。

ちなみにベルリンテレビ塔からは約4㎞、1時間の道のり。歩くのが面倒だという方は、ここに限らず素直にSバーンかUバーンを使うと良いでしょう(高いですが…)。

かつてベルリンを東西に分かったベルリンの壁。今はほぼすべて撤去され、残った壁がこうしてアートの場として親しまれております。イーストサイドギャラリーは約1㎞に渡りこのようなアートが描かれているのですが、その中でも最も有名なのがこれ。

このおっさん2人はソ連の指導者ブレジネフ(左)と東ドイツの指導者ホーネッカー(右)。当時ブレジネフはロシアの伝統に倣い、首脳会談の度に各国の指導者へ容赦なくその熱いキスを食らわせました。

そんなおっさん2人がベロチューするこの世の終わりみたいな絵の前では多くの観光客が歩みを止め、こぞって記念撮影をしていました。アートって素晴らしい。

ベルリンで味わうドイツ料理

さて、そろそろ夜ご飯の時間。適当に地球の歩き方のページを繰り、良さげなレストランを探します。

という訳で今夜はPotsdamer Platz駅近くにある「リンデンブロイ(Lindenbräu am Potsdamer Platz)」で。ソニーセンターの煌々と光る何とも言えない色の屋根が目印です。

自家醸造をウリにしているこの店では1階に堂々とビールタンクが。店内は広いのですが、人気店なのか結構席が埋まっています。

早速この店オリジナルビールで乾杯。やはりドイツビールは日本のビールよりも後味がやさしめで飲みやすい。飲み干した後にスーッと抜ける麦の香りとほのかな苦味を含んだ甘い味わいというのでしょうか。この感覚がたまらない。

そしてドイツ料理を3品ほど注文。すっかり気に入ってしまったカリーヴルストにソーセージの盛り合わせ(品名は直球で”Medley of Sausage”)、手前の料理の名前は忘れてしまいましたがとにかく全部美味しかったです。

ドイツ料理は何かと付け合わせにジャガイモを多用してくるのも個人的にGoodポイントです。

偏食家の皆さんはドイツに来れば幸せになれるかもしれません。毎食ソーセージとジャガイモとビールを飲む最高の生活が待ってます。

私は旅行中完全にこの生活の虜になりました。

帰りはUバーン(地下鉄)のU2に乗車。ホテルのあるSophie-Charlotte-Platzまで1本だったので楽々。

料金はゾーン制運賃で、今回はABゾーンの移動だったので3€(当時のレートで約430円)。日本の公共交通と比べるとかなり割高に感じます。

中々味のある駅名標。

そんな訳で3日目はおしまいです。

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