さて、トラムを撮影した後は旧市街へ。
またここできっぷを購入。どうせ結構乗ることになるので、24時間有効なきっぷを購入した。空港→市内でも使えたので、最初からこれ買っておけば…
市内中心部から旧市街までは途中で乗り継ぎ15分ほど。トラムでももちろん打刻は忘れずに。ちなみに、ポーランド滞在中の6日間は、他の都市含め、車内検札には出会わなかった(長距離列車を除く)。ガバガバである。
旧市街最寄りのStare Miasto電停で下車。電停というより、道路上に線を引いて無理やり停留所にした感。
ワルシャワ旧市街
これがワルシャワ旧市街。実はこの旧市街、古くから残っているように見えるが、第二次世界大戦後に復興されたもの。
というのも、ポーランドはご存知の通り、同大戦でナチス・ドイツとソ連という当時の2大気狂い国家に国土を両側から蹂躙された。その後過酷な占領政策を受け、独ソ戦の戦場となった結果、破壊された都市が多いのだ。
特にワルシャワは1944年8~9月、ドイツ支配に抵抗する「ワルシャワ蜂起」が鎮圧された後、その報復として徹底的に市街地を破壊され、まさしく瓦礫の山になった都市。
しかし大戦終了後は、ワルシャワ市民の手によって旧市街の再建がスタート。再建にあたっては、再利用できるレンガなどはそのまま使い、壁の経年劣化や「ヒビの一本まで」忠実に当時のものを再現、見事復興を果たしたのがこの旧市街という訳だ。
そのような歴史的経緯を鑑みると、建築物自体は戦後のものとはいえ、歴史の重みをひしひしと感じざるを得ない。事実、この旧市街はユネスコの世界遺産に「ワルシャワ歴史地区」として登録されており、これはひとえにワルシャワ市民の執念と熱意が実った成果だろう。
ちなみに広場に上がって右にある目立つ建物が「王宮」。こちらは共産主義政権下で、中々再建が認められなかったらしい。やはり「万人平等」という崇高な理念に「王宮」などという帝国主義的なsomethingを彷彿とさせるような建造物は不要といったところか。
さて、この旧市街は南北に長いメインストリートがあるので、北に位置する広場から南に向かって歩いてみることに。
それにしても楽器を演奏している人が多いこと。海外では割とよくある光景だが、流石はショパンを輩出した国やなあ…なんて思ったり。
この通りは至る所に偉人の像が並ぶ。勉強不足なので、ポーランドの偉人にはあまり詳しくないのが残念だ。
ちなみに1枚目はアダム・ミッキーヴィチ(ポーランドの国民的詩人)、2枚目はユゼフ・ポニャトフスキ(ナポレオンの下で活躍した将軍)らしい。
しかし、そんな中でも知っている人物を発見!ご存知、天動説が当たり前の世界で、著書『天球の回転について』で地動説を唱えた天文学者・コペルニクスだ。彼はポーランドのトルン出身。そうやって考えると結構ポーランド出身の偉人って多いんだなあ。
そんなこんなで旧市街をウロウロしていたら良い時間になったので、一旦ホテルにチェックイン。
ワルシャワの宿
先ほどの電停からまたトラムで7,8分ほど行ったところにあるホテルに宿泊。中心市街地からは若干距離があるものの、近くにコンビニ(Żabka)もあり、高速鉄道が停車するワルシャワ東駅が近かったりと、利便性はそこまで悪くない。
しかもこの広さと設備で4,800円という嬉しい値段設定。フライトをアホほど乗り継いできた後なので、ゆっくり寝たかった自分にピッタリ。
荷物を整理し、再び旧市街へ。今度は広場がある方にも行ってみることに。
旧市街広場
さっきの王宮前の広場を北に進み、左手に見える路地に入る。そして真っ直ぐ進み、突き当たりを右に曲がるとワルシャワの旧市街広場に出る。
広場には多くのレストランが軒を連ね、地元民やら観光客やらで賑わっていた。
人魚像
そんな広場の中心にある像がこれ。人魚が剣と盾を構えている像。これはワルシャワに古くから残る言い伝えが由来になっている。
ワルシャワの象徴であり、市章にも剣と盾を構えるこの人魚の姿が描かれてます。
夕食のポーランド料理
雨が降ってきたので、雨宿りのついでに旧市街広場近くにあったレストランで夕食。少し時間は早いものの、乗り継ぎに次ぐ乗り継ぎで大して寝てないので、早めに食べて早めに寝て時差順応しようという魂胆。
このお店、ワルシャワ市内に数店舗展開している有名なピエロギ店のよう。ちなみにピエロギとは、見た目は餃子、中身は様々なバリエーションがある、ウクライナやスロヴァキア等にもみられる東ヨーロッパの名物料理だ。
ここではビールにチキンスープ、そして忘れちゃいけないピエロギを注文。
これはポーランドで定番のジヴィエツ(Żywiec)と呼ばれるビール。良い意味でクセがなく、後味スッキリで飲みやすくて美味い!この旅で今後も飲み続けることになりそう。
続いてチキンスープとピエロギ。噂には聞いてたけど、普通に思ったより餃子。 ポーランド版水餃子なんて呼ばれる理由も納得。でも味付けにバターを使っていたりと、似ているのは見た目だけの模様。
中身はバリエーション豊かとは言ったものの、今回はシンプルに肉のみのものを注文。というか普通にピエロギって言ったらこれが出てきた。圧倒的肉肉しさのピエロギに、優しいチキンスープとスッキリとしたビールが沁みる…ああ、ここが三角食べの境地か。
昼食を食べていなかったのであっという間に完食。いや〜美味しかった。お会計はピエロギとスープ、ビール(500ml)2杯で74zł (≒2,800円)。旧ソ連衛星国は西欧と比較したら物価は安めなので、まあこんなもんじゃないかな。
帰りにコンビニに寄って水を買いましたが、これも500mlで2.3zł (≒86円)。これもほぼ日本と一緒かな。ちなみにこのラベルにもジヴィエツと書いてあった。美味い水が採れる街はやっぱりお酒が美味いのか。
ビールも飲んですっかり気持ちよくなっていたので、シャワーだけ浴びて20時には就寝。シャワーもちゃんとお湯が出て良い宿だ。この後11時間寝て、無事フライト3回乗り継ぎの疲れと時差ボケを消し飛ばすことに成功した。