アブダビ/AUH→イスタンブール/IST
夜が明けて12月30日の午前9時前、そろそろ搭乗開始時刻なのでゲートまで向かうことに。私が仮眠していたのはゲートA付近だが、案内ボードを見るとゲートDからの搭乗ということで、寝ぼけなまこを擦りながらトボトボ。
白を基調とした内装に、曲線美が美しいアブダビ国際空港と青空のコントラストが映える。
アブダビ到着から9時間半、ようやく次の便であるEY097便、イスタンブール(IST)行きに搭乗。まあ、エティハドに乗れて往復13万円なら待たされても文句は言えません。
アブダビからイスタンブールまではアラビア半島を突っ切り4時間ちょっと。再びタイムゾーンを跨ぐため、時差は-1時間。つまり、イスタンブール着は正午ごろ(日本時間18時・時差6時間)になる。
9時間滞在したアブダビを後にし、本命のイスタンブールへ。窓から見えたアブダビの街を見ると、本当に砂漠のど真ん中に造ったんだなあという感想。そりゃ12月なのに気温も27度ある訳だ。
機内食はチキンを選び、ドリンクはビールを選択。トルコの地ビールでも飲めるかなと狙って注文したのですが、普通にハイネケンだった。食事は照り焼きチキンでしたが、これがまたクオリティ高くて美味い。当分これを超える機内食はないのでは?と思うくらいには美味しかった。
アブダビ発の便なのに普通に日本食が出てきてびっくりしたけど。
離陸から1時間。ペルシャ湾東岸、イラン西部の不毛な岩山高原地帯を抜け、アナトリア半島へ一直線。
機体はアナトリア半島西部の高原地帯を抜け、順調に高度36000フィートを航行し、いよいよ黒海とマルマラ海に挟まれた海峡都市・イスタンブールへと着陸。
イスタンブール空港/IST
ということで無事トルコ到着。まずは入国をするためイミグレに。
ちょうど到着して外に目をやると、おびただしい数のターキッシュの機体が。
元々この空港は旧市街にあったアタテュルク国際空港と、アジア側にあるサビハ・ギョクチェン国際空港が手狭になってきたのをきっかけに建設が始まり、2018年に開港した新しい空港。
ターキッシュエアラインズは「世界で最も多くの国に就航している航空会社」というのを売り文句にしており、就航都市数は世界274都市(ターキッシュエアラインズ公式HPより)。そりゃこれだけの数を捌くにはかなりの規模の空港が必要になるだろうなという感想。
まさしく中東の巨大ハブ空港の名をほしいままにしています。
通路を進んでいくと、多言語対応しているデジタルサイネージが乗り継ぎと入国審査の場所を案内してくれます。ご丁寧に日本語にも対応。
そして入国。入国スタンプはユーロ圏でよく見る左上に国名の頭文字、日付、入国手段が右下に記載されている面白みのないスタンプ。国ごとに特徴的なデザインだったら面白いのになあ。
また普通イミグレでは、目的や滞在日数、どこに行くのかなど結構聞かれるはずですが、ここはパスポートを渡し、係員が顔をチェックするだけでハンコを押してくれます。かなりザルっぽいが大丈夫なんだろうか…
手荷物を受け取り、制限エリアを出ると大量のトルコ国旗がお出迎え。2023年はトルコ共和国建国100年の節目であるため、このように100周年になぞらえたロゴマークも用意されているよう。
ちなみに、手荷物を受け取った後、外に出る前にもう一度手荷物検査があった。
市街まで(地下鉄)
空港から地下鉄駅へ
さて、このイスタンブール空港は観光地が集中する旧市街からはかなり離れているため、バス、タクシー、地下鉄のいずれかで市街地まで出ることになる。
今回私は地下鉄を選択。
空港内にある「U Metro」の看板の矢印の通りに進み、この長い動く歩道を抜けて駅に向かいます。ちなみに結構遠い。
あと、空港内で観光ツアー社の客引きが「ちょっとそこのオニイサン!」とか呼びかけてくる。思わず笑ってしまったが、どこでそんな言葉覚えたんだ。
これがメトロ・イスタンブール空港駅入り口。2023年1月にできたばかりの地下鉄路線なので、小綺麗な駅。トルコ語で駅は“İstasyonu(イスタスヨヌ)”と、ちょっと綴りが英語の「Station(ステーション)」に若干似てなくもない…かも?
駅の入り口からはいかにもイスラム圏らしいミナレット(尖塔)付きのモスクが。トルコ国旗がはためき、異国に来たことを改めて感じさせられる。ただ、周りには特に住宅街もないので、空港に来たムスリムが礼拝をするためなんだろう。
地下鉄乗車~市街地まで
さて、ここで通貨の話。トルコの通貨はトルコリラ(TL)といい、レートは1TL=5円弱(2024年2月19日現在)。トルコ国内ではリラ安が進んでおり、例を挙げると2019年のレートが1TL=20円程。5年間で4分の1と、恐ろしいほどの下落幅。
こうなると、古いガイドブックの情報は全く役に立たない。
まずは券売機でイスタンブールカードを購入。日本でいう”Suica”や”Icoca”のようなチャージ式の乗車カードとなっていて、裏面のQRコードを改札機にかざして入場できる優れもの。これ1枚でイスタンブール市内のバス、トラム、地下鉄にすべて乗れるので、持っておいて損はない。
カード自体の料金は70TL(約350円)でクレカ払いにも対応。一乗車は一律15TL(但し、空港から市内へ向かうメトロ11号線のみ19TL)なので、必要な分をチャージするのが吉。チャージもクレカでできるので、市街地までは換金することなく行くことができる。空港の換金レートはあまり良くないので、キャッシュレスで市街地まで出てから換金するのが良いかも(ちなみに、手元にある「地球の歩き方・イスタンブールとトルコの大地」2019~2020年版には、イスタンブールカードは6TLと紹介されている)。
なお、イスタンブールの地下鉄は各路線が改札外でしか接続していないため、路線を乗り換える度に乗車運賃をその都度支払うシステムになっている。これから紹介しますが、新市街・旧市街へは乗り継ぎが最低2回必要なため、最低でも19+15+15TL=49TL必要になる。
空港駅はフルスクリーン型のホームドアを備えた近代的な駅。というか、メトロ11号線の駅は全てこんな感じだったので、やっぱり新規開業路線かつ空港アクセス路線は力の入れ方が違うなといった印象。
トルコ語で”dk”は「分」。つまり貨物ターミナル行きが20分後、市街地(キャウターネ)方面は14分後に来る模様。
この路線は空港アクセス路線にもかかわらず、運行間隔が20~30分に1本と非常に少ないため、イスタンブール空港へ向かう際はしっかりとダイヤを確認すべし。
そしてやってきた市街地方面の電車。終点までは5駅なのだが、駅間距離がとにかく長い。何せ終点までは30㎞あるため、所要時間も25分ほどかかります。遠いよ~
そして終点のKağıthane駅で乗換。駅を出てから信号を渡り、反対側の道路へ外を歩いての連絡です。
そういえばトルコ語によく出てくるこの”ğ“と”ı“。前者は「ユムシャック・ゲー」といい、発音しないか、直前の音を伸ばす役割を持つ文字。後者のアルファベット小文字“i”の上の点が取れたような文字は「ウ」と発音するトルコ・アルファベット。この”ı“の文字、大文字にするとアルファベットの大文字“I”と見た目が全く同じになるので、慣れるまで時間がかかります(ちなみに、トルコ語の「アイ」は大文字でも上に点が付く→İ)。
続いてKağıthane駅で7号線に乗り換え、2駅目のMecidiyeköy(メジディイェキョイ)駅で2度目の乗り換え。この“c”の字もトルコだと“j”の発音になるため、中々慣れません。
それにしても上下移動が多い。エスカレーターがあるからいいものの、それでもスーツケースを持っていると中々面倒な移動です。
そしてメトロ2号線・Yenikapı(イェニカプ)行きに乗車し、途中の新市街の中心駅・Taksim(タクシム)で下車。この路線は新市街・旧市街共に通るので、乗客も多かったです。主要観光地とは少し外れた所を走りますが。
そして空港から乗り換え時間含め1時間20分ほど、ようやく本日のホテルのある新市街・タクシムに到着。約250円で空港からここまで来れるのでかなり安上がりだと思いますが、中々面倒な移動でした。
バスの値段は調べていませんが、そっちの方が乗り換えもなく一直線で市街地に来れるので良いかも。
駅を出るとモスクとだだっ広い広場がお出迎え。年末ということもあり、広場は老若男女問わず人で賑わっていました。
とりあえず市街地まで出てきたところで今回はこの辺で。
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