入港
隣のおっさんのいびきで良く寝ることができなかったが、関釜フェリー・はまゆうは6時半に釜山港へ入港。8時までは船内に居ていいとのことだったので、仮眠だけして外に出た。

イミグレで昨晩書いた入国カードを提出し、手荷物検査を受け、無事記念すべき1ヵ国目となる韓国に入国。無職は入国でよく突っ込まれるなんて話はよく聞くので内心ビクビクしていたが、ここでは何事もなく。

下関同様、釜山駅まではペデストリアンデッキで繋がっている。港町は大体こうなるのだろうか。宿は市街から結構遠い所に取ってしまったので、チェックイン時刻までロッカーに荷物を預けて街に出ることに。
実は釜山、というか韓国は近いしいつでも来れるからさっさと中国に行ってしまおうかとも考えてはいたが…そんなこと言っていると一生来なさそうな気もするので、良い機会だと一泊することにした。

韓国に入国するのは3回目だが、最初の2回は乗継で入っただけなのでまともに街を歩くのはこれが初めて。言語こそ違うものの、ガラス張りのマンションに乱立する雑居ビル、壁面の広告、看板…街並みや雰囲気は日本のそれとかなり似ている。違うのは右側通行なのとハングルの表記だけで、それさえ除いてしまえば最早ほぼ日本と言って差し支えない(?)。
駅で翌日に出るソウル行きKTXの予約だけ券売機で済ませる。翌日朝に乗ろうと思っていたのだが、なんと午前中は全て満席で、ギリギリ14時発の便が取れた。ここまでは日本から事前に押さえておくべきだったか…
南浦
とりあえずは繁華街らしい南浦洞のチャガルチ市場へ。

ここが釜山中心部の南浦洞。まだ午前10時ということもあってか人通りはまばら。赤と黄色のパラソルが特徴的な露店が立ち並んでいる。

朝ご飯をまだ食べていなかったのでこの露店の中にあったホットクをいただく。モチモチの生地の中に餡と砕いたナッツが入っており、朝食の食べ歩きにはぴったりだった。
続いて近くにある国際市場も歩いてみたり。



日用品や雑貨、衣料品が所狭しとぎっしり並べられている様子はローカル感満載。ごちゃついた風景にハングルで書かれた看板がずらりと並ぶ様子も異国情緒◎。日本の商店街は良くも悪くも小綺麗に整えられてしまっているので、意外とこういう風景は見ることができないような気がする。
甘川文化村
市場をひとしきり歩いたので、今度は「釜山 観光地」と検索すると出てきた甘川文化村へ。多分他にもあっただろうが、宿へのチェックインと街からの距離を当時の自分が考えた結果なんだと思う。

文化村の中まで直接行くバスも確かあったはずだが、自分は土城駅側にある幹線道路沿いから階段と急坂を登ってアクセス。狭隘な民家と民家の間に敷かれた通路を縫うように進んでいくが、これが結構しんどい。

文化村に入る手前の展望台から一枚。これが甘川文化村の風景。「韓国のマチュピチュ」とも言われているとか言われていないとか…マチュピチュは勿論行ったことないが、流石にマチュピチュとは全く別系統の観光地な気がするな。
ちなみに中はオシャレなカフェや雑貨店など、独身異常男性には眩しいものばかり。実際、ここに訪れる人のほぼ全員が誰かしらと来ていたような気がする。
それでも山肌にへばりつくようにカラフルな家々がびっしりと建っている様子は中々見応えはある。


釜山名物・テジクッパ
街に戻るとちょうど昼時。港町の釜山と言えば海鮮料理は外せない…ところだが、私は海鮮(特に生もの)がからっきしダメなので、今回は別の名物を食べに行くことに。

ここ釜山の郷土料理と言えばテジクッパ。南浦から釜山駅まで歩く途中に少し寄り道して、釜山タワー東の少しディープな街区にある산청돼지국밥(サンチョンテジクッパ)というお店で頂くことに。

着席するや否や、「돼지국밥?」と飛んでくるので「네(はい)」と精一杯の韓国語で返す。実はこれでも大学の第二外国語は韓国語を選択していたのだ。とは言ってもハングルの発音と簡単な単語・文法を辛うじて覚えているだけにすぎず、会話は全くできない。覚えていることと言えば、死ぬほど繰り返した教科書に載っている例文と、よく見るValo配信者が発する悪口ぐらい。ロクでもない。

注文すると慣れた手つきで手際よく次々と皿が卓上に並べられていき、2,3分ほどで全て出揃った。恐ろしく仕事が早い。
ちなみに「テジクッパ」の「テジ」は豚で、「クッ」がスープ、「パ」がそれぞれ白飯のこと。簡単に言えば「豚のスープ」ではあるが、日本の豚骨ラーメンのような「豚!!!」というぶっ濃い感じのスープではなく、ここ釜山では若干透明感のあるあっさりとしたものになっていて、非常に優しいお味。酒飲んだ次の日に飲みたい味がするぐらい。
まずはスープとキムチを交互に食べる。美味い。そして先ほど出された薬味をどんどんスープに入れていき、自分好みにカスタマイズしていく。

ニラキムチとコチュジャンを入れてピリ辛にしつつ、たまにエビの塩辛を入れて味を調え…その次はニンニクを入れてパンチを効かせ、最後に白米をドボンしてかき込むのが最高だった。これが1万ウォン(≒1,100円)で食べられるのが素晴らしい。
飯を食べた後は宿へ。「安いから」というただ一つの理由だけで地図を見ず亀浦というところに宿を取ってしまったが、これがまあ市街地から遠い。これからはちゃんと予約する前に場所を確認しようという教訓が得られたので良しとするか…


夜市
チェックインしてしばらくクネクネした後は再び街へ。時刻は17時過ぎ、良い時間帯なので今度は富平カントン夜市へ行ってみることに。昼間はあまり人気のなかった南浦の通りもすっかり賑わっており、通りに面する飲食店の屋外席では多くの観光客や地元民が酒を飲み交わしていた。






市場には飲食店から衣料品店まで、おもちゃ箱のように様々な店が種類問わずひしめき合っている。精肉店の横にカバン屋、キムチ屋の横に洋服屋…というように、思わず匂い移りがとてつもなく心配になる組み合わせがいくつかあるのが面白かった。夜市というのは別に飲み食いしなくとも、そのカオスな雰囲気を感じながら歩いているだけでも楽しいコンテンツなのだ。
勿論、せっかくなのでチャジャン麺を食べることにした。

黒味噌ベースの甘辛いソースに麺がしっかりと絡みついてこれが美味い。白米も進みそうな濃い味付けだった。

夜市歩きもほどほどに、南浦の地下鉄駅から帰ろうとしたら、昼には出ていなかったフライドチキンの屋台が通りにずらっと生えていたので、せっかくだからとハシゴすることに。

ここだけではなく、韓国にはチキン屋が多い。インターネットでは嘘か真か、強烈な学歴社会の韓国では、大学を卒業して職にあぶれた若者は餓死かチキン屋を開業するしか生きる道が無いなんて画像が昔出回っていたが、果たして。
注文するとチキンの塊を物凄い勢いで骨ごと叩き切り、再度揚げてくれる。傍から見ていると指ごと叩き切らないか心配になるくらいの勢いだったが…そのあたりはやはりプロだから大丈夫かといったところだろうか。

そうして出されたチキンを塩コショウとコチュジャンに付けていただく。当然ビールが飲みたくなってしまったので、追加で注文して優勝。

初日から結構散財してしまっているが、無事に旅立つことができたという祝杯ということで。

また南浦の駅まで歩いてからホテルのある亀浦へ戻る。駅までの道には建物に取り付けられた看板がビカビカと光って視界がやかましい。国は違えど、同じ東アジアを感じずにはいられない。
韓国は首都一極集中が日本よりも激しく、釜山が「消滅可能性都市」のリスト入りに…なんて記事も以前見たことはあるが、この賑わいを見ている限り、しばらくは安泰だと思ったり。



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